クレーンの電波による障害


現場周辺に放送タワーがある場合、タワークレーンや移動式クレーンが大きな受信アンテナとなり、クレーンに異常電圧が発生し、@フックから火花が出たり、フックやワイヤに触れると電撃を受ける、A過負荷防止装置が誤動作するなどのトラブルが発生します。
誘起電圧の大きさ、障害の発生箇所、障害の程度などによって対策も異なりますが、ここでは、日本クレーン協会東京支部「クレーンが受ける電波障害に関する調査報告(平成8年5月)より、その対策と発生しやすい地域を列挙します。
1.対策
(1)フック先端異常電圧の対策
・フックの絶縁処理(エポキシ樹脂塗装)または絶縁フックの使用
・ナイロンスリングの使用
・接地用器具の使用 磁石を取り付けた接地線により人が触れる前に接地する。
・フックに直接リングを掛ける場合は、高圧活線作業用ゴム手袋を使用
・組立・解体作業でワイヤロープやアンテナになるものを扱う場合は,低圧活線作業用ゴム手袋を使用
・異常電圧減衰装置の使用 クレーンジブに疑似アンテナとして架線した、ループ状銅線と可変コンデンサの共振
 回路に異常電圧を吸収し、熱などに変換消滅させる。
・フックブロックに注意喚起の標識を貼付
(2)過負荷防止装置誤動作の対策
(3)配線に誘起する異常電圧対策
・電源ケーブル、電動機駆動ケーブル、制御ケーブルなどのケーブルをシールド材で覆う。
 シールド材はポリエステルなどの帯状のシートにアルミ箔または金属メッシュを重ねたもので、ジッパやマジック
 テープなどで配線を包んで結束する。
・制御盤類をシールド材(金網など)で覆う。
・盤内配線をシールド線に張り替える。
・電源ケーブルをマスト内に立ち上げる。