本工事は、東京外かく環状道路と中央自動車道を交差接続する道路相互を連結する道路を建設するランプシールド工事です。
2本のランプ工事を行っており、Hランプが全長411m、Aランプが667mのシールドトンネル工事を行っています。
2017年から工事がスタートし、途中に工事中断がありましたが、2022年6月にようやく本掘進が始まり同年10月にHランプが到達、Aランプも同年10月に本掘進が始まったところです。
勾配がついているところが多くトラブル多発
立坑の深さはHランプが35m、Aランプが25mであり、土圧や地山が異なるため、裏込材や加泥材などの配合や注入率を変えて、安定した掘進作業を行っています。他のシールド現場では勾配の少ないところが多いですが、こちらの現場はS字曲線に加え6%の勾配がついてるので土質性状が変わり易く、それによりベルトコンベアーが詰まったり、濁水処理が追い付かないなど機械トラブルの対応が非常に大変でした。
また、通信ケーブルにもトラブルが発生し、調子が悪い日が頻繁に続きました。設備業者が組んでいるシーケンス制御の不具合も重なって、機械の不調の原因が最初は特定ができませんでした。よくよく調べたところ、500m離れるとリピーター盤といった増幅器が必要なのですが、トンネル自体が長くないから(411m)大丈夫だと見積もっていました。実際は、通信ケーブルが立坑の長さを引っ張る距離なども計算したら想定より長かったです。
トラブル経験を活かした事前対策により、
順調に作業を行うことができた!
設備でいうと、シールド坑内で資機材を運搬する為のバッテリー機関車というものがあります。5%超の勾配には、レール間にもう1本専用のレールを敷設する必要があるため、工期短縮を考え、MSVというエンジン式重量物運搬車を採用。運転席が前と後ろの両方での操作が可能なため、安全に坑内の走行ができます。
HランプとAランプという2つの事業を通して、Hランプを掘り終わるまでのトラブルの経験を活かし、Aランプに関しては事前に対策を実施。掘削の時期がずれたお陰もあり、辛い経験をHランプで沢山したからこそ、Aランプは比較的順調に作業を行うことができています。
プロジェクトメンバーからのメッセージ
当社は自分自身が声を出してこういうことやりたいといったら、検討してくれて配属先も考えてくれる会社です。私としては色々なことを経験することが大切だと思います。その経験が活きて一人でもなんなくこなせるようになります。まずは、たくさんの方と出会い、人脈を広げてほしいです。そういった点では自分の力をつけることができる会社だと思います。
記載している情報は、掲載日現在のものです。ご覧になった時点で内容が変更になっている可能性がございますので、
あらかじめご了承ください。